屏風歌

屏風歌の演技性に興味を持って下さった人も少なからずいるようで、嬉しく思います。そればかりでなく、紀貫之が屏風歌の名手であったことと彼が『土佐日記』を書いたこととの関連性を指摘してくれた人もいたので、非常に感心しました。
残念ながら平安時代の屏風絵はほとんど現存していないのですが、寝殿造はいわば広いワンルームであり、 その間仕切りとして屏風は必要不可欠な調度でした。 そして、そこに描かれた絵と歌は、 御簾から出ることのない、いってみれば「閉ざされた世界」に住まう王朝の女性たちの美的センスにもきっと大きな影響を及ぼしたに違いありません。
平安時代の屏風絵としては、京都国立博物館蔵の「山水屏風」が僅かに残されています。下記のurlで見ることができますので、パソコンでアクセスしてみて下さい。
http://www.emuseum.jp/cgi/pkihon.cgi?SyoID=1&ID=w013&SubID=s000
室町時代の作としては、東京国立博物館蔵の「浜松図屏風」などがあります。ご参考までに。
http://www.tnm.jp/jp/servlet/Con?processId=00&ref=1&Q1=__&Q2=____&Q3=__&Q4=4___&Q5=_&F1=%9B%A0%95%97&F2=&pageId=E15&colid=A11533