2008-11-01から1ヶ月間の記事一覧

為朝と疱瘡

八丈島に流されて大暴れした為朝ですが、江戸時代になると疱瘡除けの神様として信仰されるようになります。こんな絵も残っているほど。八丈島は本土から遠く離れていたので、本土で流行した疱瘡が飛び火することはなかった。それが、「為朝がこの島の疱瘡を…

もうじき師走だというのに

まだ軍記物語で足踏みしているなんて!12月は3回しかないのに!と焦る気持ちもないわけではないのですが、ここで慌ててみても致し方ない……というか手遅れ。とにかく行けるところまで行く、ぐらいのつもりで開き直ってまいりましょう。

語り継がれるもの

>20411090 スズキさん よく、「京都で"この間の戦争"といえば、"太平洋戦争"ではなく"応仁の乱"のことだ」と言われます。そして、それはあながち冗談でもなかったりするのです。1467年に勃発した応仁の乱のことをリアルで知っている人などいるはずがありま…

歴史認識と軍記物語

この両者の関係はかなり重要です。なぜ、先週から『愚管抄』や『六代勝事記』の話をマクラに話をしてきたか、個々の作品を具体的に見ていくとつかめてくるはず。

歴史のおさらい

「文学と歴史は不可分」というのは、今までの授業の内容で、皆さんよおっくおわかりかと思います。この辺からいよいよ本格的に文学と歴史が切り離せなくなって来ます。承久の乱・両統迭立・南北朝といった歴史上の出来事と文学が、実に密接に関連していくの…

児ノ飴喰ヒタル事

>20611139ヤスイさん 『沙石集』の中でも有名なこの話、狂言「附子(ぶす)」の元ネタですね。『沙石集』は相当読まれたらしく、落語のネタ本などにもなっているのです。無住も喜んでいることでしょう。 ここでひとつ『沙石集』の説話を挙げてみましょう。 …

相応と不動明王

「よくも恥をかかせたな」と責める相応、気まずくてそっぽを向く不動明王。なんだか4コママンガになりそうな話ですが(笑)、これには理由があるのです。相応(831〜916)は、比叡山無動寺と葛川明王院の開基。千日回峯行(比叡山を一日に一周、千日間歩き続…

ひとまず

説話はおしまい。いろいろな説話集に触れることで、それぞれの違いも見えてきたことと思います。20511130ムトウさんがおっしゃっているように、来年度は説話集で演習やってもいいかなとちょっと考え中です。もっとも、受講者がいるかどうかは??ですが(笑…

時間がない

例年以上に説話に時間を掛けすぎたきらいが。名残は惜しけれど、そろそろペースアップしていかないと、キリの良い所までたどり着きません。まだまだお話ししなくてはならないトピックてんこ盛りなのですから。配布物はみなさんの方でちゃんと目を通しておい…